堀口大學特集と雪のイベント会議
昨日は午後から会議を2つ。
ひとつは情報誌MySkipの次号企画に関して。翌12月号では長岡ゆかりの詩人・堀口大學をとりあげることになっており、原稿をお願いした地元研究家・Sさん、編集制作担当Y氏と打ち合わせ。
堀口大學は高校の校歌の作詩もしていたしその名前は広く知られているが、 さてどんな詩を書いてどんな人でどんな功績があったのかというと、長岡にいても案外と知らないことが多い。そこで「地元ゆかりの詩人・堀口大學を知り、もっと親しもう」という趣旨で今回の特集となった次第。 12月号ではその第一弾として、大學入門編的にその前半生と長岡とのかかわりを中心にまとめる予定である。
そのあとアトリウム長岡にむかい、来年2月頃に計画されている「現代アートによる“雪のイベント”」の企画会議へ。出席者は県内美術家8名、定刻を1時間延長しての白熱した議論が続いた。skip誌でそうした現代アートの生々しい動きを後日まとめて特集しようと会議風景を写真におさめてはみたが、その白熱ぶりまで写すのはやはり難しい。
左はSさんから手土産にといただいた“こばやし権兵衛”謹製のあん玉。同店のことは以前から耳にしていて興味があったが、食したのは今回初めて。実に柔らかくまろやかで予想以上の美味。
今月号のMySkipから 佐藤秀治展と上杉謙信
今号の企画特集は「若き上杉謙信を偲ぶ史跡巡り」と題して、「上杉謙信と長岡」がテーマ。謙信は14歳からの6年間、多感な青年期をを長岡(栃尾)で過ごしており、本稿では「義」を貫いた聖将へとつながったその長岡時代の6年間を追ったほか、市内に数多く残る謙信の史蹟をリポートしている。
上杉謙信については「女性説」やらなにやらと俗説がはびこっており、また、母の実家は長岡・栖吉城であったとか、四男に生まれたとか、ネット上の辞典などで当然のように語られているもののなかにも、実際の史料としては定かでないものが散見するらしい。謙信には18歳上の兄がいたため家督は兄が継ぎ、謙信は7歳のときに寺に預けられているわけなので、幼少のころの話は後に(謙信が活躍してから)作られたものがかなりあるという。さて、今月号の連載コラムについてだが‥。
今回は何を書こうか、わりとギリギリまで決まらなかった。つい先日復活イベントのあった創庫美術館について何か‥とも一瞬思ったが、締切直前にちょうど長岡在住美術家・佐藤秀治さんと「弥彦野外アート展
」作品について話をしていたらこれが面白かったので、この佐藤談話(と作品)についてまとめた。その弥彦での作品をベースに展開するという個展開催も決定している。
(11月30日から3日間、於:ギャラリーイーズ)
※詳しくは後日アップします
Tenyの特集と即興インスタレーション
テレビ新潟 が昨日夕方のニュース番組で「創庫美術館復活イベント 」を特集して取り上げていた。新聞テレビ欄にもしっかりと案内されていたので、見られたかたも多かったようだ。
私のところにも、創庫美術館の元スタッフとか関係者ではない人の意見を聞きたいとのことで取材がきた。当時の話とか現在の視点での感想とかを話したのだが、私の作品も撮りたいとも要望され、急遽当時の(90年あたりの)作品をギャラリーイーズに持ち込み、その場でインスタレーションをおこなった。それが今回の「創庫美術館特集」の趣旨とどう結びつくのかそれほど考えなかったが、放送を見ると20年の県内現代アートの流れなども意識させながら、意味がつながる編集がなされていたから流石だと思う。担当の記者は高校時代に会田誠が先輩にいたそうだ。周りには美大進学希望の友人も多く、そんな縁でアートに興味があり、創庫美術館も当時から知っていて思い入れがあるとのこと。昔の画像をおりまぜながら、丁寧な編集が光っていた。
余談であるが、私が関わっているフリーマガジン「マイスキップ」についても興味を示され、取材時にはいろいろと細かく撮影していかれたが、こちらはさすがに結びつけようがないので放送ではやはりカットされた。創庫美術館全盛のころにあった月刊ミニ新聞「にいがた美術通信インコントロ」とかいったアート専門誌だったら少しは結びついたのかもしれないが。
西丸式人展とKoharu展
・11月5日(月)~11月18日(日):
西丸式人展「フェイクアート美術館」
Koharu小春展「花・心と宇宙を結ぶ」
いずれも会期中無休。西丸展では15日(木)13時より散策スケッチ会あり。Koharuさんはこのあと12月5日よりニューヨークで作品展開催とのこと。
GUN会議と創庫美術館
それでも週末は(落ち着いたように見えたので)長岡市内のギャラリーをいくつか巡った。金曜はカフェdaisy(TEKIKKO展)、ギャラリーmu-an (郡和子ガラス展)、ギャラリー沙蔵 (宮島邦雄展)と。 偶然にもmu-anでは喫茶室カウンターに県内現代美術家4人衆~GUNの面々~が勢ぞろいして、来年のイベント会議中であった。 その「新潟現代美術家集団GUN」は60年代後半、当時あった長岡現代美術館の喫茶室カウンターでアート会議をおこなっていたのだが、それを彷彿させる(?)かのような一シーン。
土曜日には創庫美術館一日復活イベント にも出かけた。同美術館でお世話になったNさんにも十数年振りに会うなど、そこは懐かしの同窓会的雰囲気。それはそれで楽しかったし個人としては悪くはないが、 そういった同窓会的コミューンにない人、つまり当時を知らない層(例えばいまアートを学んでいる現役大学生とか)に対しての訴求力はどうか、企画にもふだん携わるものとしてはこちら側が気にかかる。右の画像は同イベントから。入り口のアプローチ脇の庭、野外にも作品を点在させていた。
創庫美術館「点」20周年イベント
前のエントリーで紹介した 「創庫美術館一日復活イベント」の案内チラシと新たな画像が届きましたので掲げておきます。
創庫美術館「点」20周年記念
点との再会
日時:11月3日(土)
10:00~16:00
会場:点塾 /新潟市長潟3-6-2
参加費:500円(おやき、抹茶かドリンク付)
主催:創庫美術館一日復活実行委員会
↑クリックすると拡大します
チラシには当日の内容として、作品展示、ミュージアムショップ‥‥と掲げられています。詳しい記載がありませんのでわかりませんが、例えば誰の作品がどのように展示されるのかとか、気になるところです。13時からは彫刻家・霜鳥健二さんのワークショップあり。ただし「子ども向け」とのこと。
ミリキタニの猫
そういえば羊画廊 さんからちょうど届いた「月刊羊画廊」のなか(編集後記)でも同映画が取り上げられていました。以下そこから抜粋して。
『‥というドキュメンタリー映画を観ました。ニューヨークで生きる80歳の絵描きさんが登場する映画です。小説のように面白く、その上、勇気と希望を与えてくれる素晴らしい作品でした』
●「ミリキタニの猫」公式サイト
http://www.uplink.co.jp/thecatsofmirikitani/
■画文集「ミリキタニの猫・make Art no War 」 “ピース・キャッツ”
(出版:ランダムハウス講談社、2,940円)
マサ・ヨシカワ(編著), ジミー・ツトム・ミリキタニ(画・文)