マルセル・デュシャン展 | a.r.t.

マルセル・デュシャン展

今夏の展覧会の打ち合わせのため東京出張。ついでなので横浜まで行き、マルセル・デュシャン展(横浜美術館)を観てきました。
正式名は「マルセル・デュシャンと20世紀美術」展。デュシャンの作品は約半分で、残りの半分はデュシャン以降の作家(その影響を受けた他の美術家たちのデュシャン的な作品)となっています。
横浜に巡回してくる前、大阪の国立国際美術館では両者の作品を完全に分けて展示していたそうですが、横浜では大胆にもそれらを混ぜてしまい、同じ種類(?)の作品は同じブースに、ということで、一緒に隣あわせて展示していました。どちらが良いのか判断はわかれそうですが、デュシャンの影響がわかりやすく見れるので、一般の方々には好評なのかもしれません。個人的には大阪方式が好きなのですが…。
   
会場の横浜美術館は「横浜みなとみらい」にある大きな美術館ですが、(展覧会に訪れると)どうも狭々しく感じます。エントランスの巨大な吹き抜け空間は立派なものですが、その為に本来美術館のメインたる展示スペースが2階の隅っこに追いやられているようにも思え、建築が主張しすぎている点も含めて私はあんまり好きになれません。
吹き抜けの感じはオルセー美術館に酷似してますが、あちらは元々駅舎だったところを使って改装したもの。駅舎プラットフォームの巨大な吹き抜けを逆に生かしたともいえる訳で意味がまったく異なります。そんなことを展覧会を観にいく度に思ってしまいます。